こんにちは!キモノバナ沖縄・サキノです(゚∀゚)
今日ネットショップにアップした帯の中で、ちょっと面白い
モチーフの帯があったので色々と調べてみました。
その帯がこちら
正絹の八寸名古屋帯です。
サンドベージュをベースに、スモーキーなパステルカラーで
様々な人物、モチーフがデザインされています。
きりばめのようにエリアを区切ったレイアウトとなっており
それぞれのエリアには別々のモチーフが(゚∀゚)
こちらは、王冠をかぶった王様に髪の長い人物が
なにか献上しているように見えます。
こちらのモチーフは、光輪のある人物が二人並び
話をしているのか、一人が跪こうとしているのか・・・
光輪があるということは、聖人か天使を表しているようです。
その他、百合の紋章(フルール・ド・リス)などもあるので
聖書に関したストーリーなのではないかな?と推測しました。
そこで、昔学生の時に美術史の授業の参考資料として持っていた本
「西洋絵画の主題物語 聖書編」と「西洋美術史」を引っ張りだし 笑
このモチーフが何のストーリーを表しているのか調べて見ることに・・・
とりあえず、王様に何かを献上しているようなモチーフがないかと
「西洋絵画の主題物語(美術出版社)」を探してみると、
似たような構図で描かれた絵を発見しました。
ヴィッツ【ソロモンとシバの女王】13世紀前半
西洋絵画の主題物語 聖書編(美術出版社)p47より
なんだか丸い球状のものを持っていたり、レイアウトといいそっくりです。
これはアタリかも・・・と期待して
ネットで色々と画像を探してみると、さらにそっくりな構図を発見!!!
King Solomon and the Queen of Sheba (I Kings, 10:1-10) from the choir of Saint Thomas church in Strasbourg. Around 1270.
Lessing Photo Archive - King Solomon and the Queen of Sheba より
フランス・ストラスブースにあるサントーマス教会内にあるステンドグラス
「ソロモン王とシバの女王」
もちろん、細かい部分に相違はありますが
王様、丸い形状のものを持つ人物、背後に立っている人間など
構図も人数も小物もピッタリです。
ソロモンとシバの女王のストーリーは、旧約聖書の列王記という部分に書かれているそうです。
ソロモン王とシバの女王
シバの女王はシバ王国の支配者で、ソロモンの知恵を噂で伝え聞き、自身の抱える悩みを解決するために遠方の国家からエルサレムのソロモン王の元を訪れたとされる。その来訪には大勢の随員を伴い、大量の金や宝石、乳香などの香料、白檀などを寄贈したとされる
シバの女王 - Wikipediaより
なるほどー
以上をふまえて、このエリアに織り出されている図柄は
「ソロモンとシバの女王」なのではないかな、と推測。
さて、次の【光輪のある二人の人物が二人立っている】
↑このモチーフですが・・・
正直、目立った特徴があまりないのでよくわからず( ・ω・)
最初に、先ほどのソロモンとシバの女王のステンドグラスがある
同じ教会のステンドグラスの中に似たようなモチーフがないか探してみたのですが、見つけられませんでした。
二人とも光輪があるので、天使・もしくは聖人の取り合わせと考えて
さらにソロモンとシバの女王は、旧約聖書の列王記の中に書かれているストーリーなので
同じく旧約聖書の中から似たような構図を探してみると、
該当しそうなのは以下の物語
トビアスと天使 (旧約聖書続編・トビト記より)
トビアスと天使の画像検索結果
でも、トビアスは聖人ではないようなんですよねー
こちらの主題が、何なのかご存知の方はぜひお知らせ下さいm(_ _)m
今回は、帯の主題が面白そうなので色々調べてみましたが
このように、見ただけではわからない様々なストーリーがあるのですねー
あくまでも予測で、正解はわかりませんが
(もしかして、単なるデザインでまったく関係のないものなのかもしれないし 笑)
背景がわかると、小物の組み合わせや着用する時期・場所などを考慮して
コーディネイトを考えられますね!
お手持ちの帯や着物で、気になるモチーフがありましたら
調べてみるのも楽しいかもしれません。
こちらの帯の詳細はこちらから
バイブルモチーフとフルール・ド・リスのきりばめ風八寸名古屋帯
9/19追記
SOLD OUT
その他、めっちゃかわいいしょうざんウールの単衣着物なども
新しくアップしています(゚∀゚)
色々と調べていたら、なんだかんだで
記事を書くのに2時間近くかかってしまっていました・・・笑
沖縄は、今週末また台風がくるかもしれないとの事。
今年は当たり年ですねー( ・ω・)
サキノ